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カテゴリ:作曲・基礎練習の紹介( 1 )

最近行っている基礎練の紹介をしてみます。
それは「調性が持っている固有和音・借用和音を全ての調で弾ける様にする」という練習です。


これが出来るようになると、
どの調性のコードでも、何度の和音なのかが一目で解るようになります。
そして、コードネームだけを見ても、和声進行や和声機能が瞬時に見える様になります。

つまり、
楽譜を読む時に、どの調の曲でも和声進行がスムーズに解るので読譜と分析が速くなり
曲を作る時に、どの調の曲でもコードと和声進行が即座に解るので、ハーモニーの決定が爆速になります。

さらに、
ハーモニーを弾きながらそれぞれの和音の響きを耳で覚えるので
曲を聞いている時に聴こえてきたハーモニーがその場で解り、
リアルタイムで和声分析が出来る様になります。

そうすると、実際の音楽で使われている和声進行が沢山分析出来る様になるので
作曲する時に使える和声進行の引き出しがかなり速い速度で増えて行く事になります。

また、実際の音楽で使われている和声進行の聴こえ方の印象と
それが和声進行としてどうなっているのかが解るので、
どんな和声進行をするとどんな印象の聴こえ方がするのかの引き出しも
沢山増えて行く事になります。


とにかく、良いことづくめです。

そして、この練習は、その後の「共通音を弾く練習」の前準備となります。


どんな練習なのかを、ちょっと紹介したいと思います。

一つの調性が持っている和音は
『固有和音』と、『借用和音』という
二つのタイプに分かれます。

『固有和音』とは、
その調が元々持っている音階上に出来る和音で、7種類有ります。

羅列して書いてみると、

I△7,II-7,III-7,IV△7,V7,VI-7,VIIφ

で7種類です。


『借用和音』とは、
元々その調には無い、別の調の和音の事で、
しかし、その調に引っ張ってきて使える和音の事です。

種類として代表的なのは、

①各固有和音が主和音の調のドミナント7種
(例えばCメジャーのIV△の和音のドミナントなら、Fメジャーの主音の調のドミナントという事になり、C7の和音がそれに当たります)

②同主短調のサブドミナント(特にIV-7,IIφ)

③♭VI,♭VII,♭III,♭II,♭V上に出来るサブドミナント

といった物が挙げられます。

※その他派生するドミナントの代理コード、ツーファイブの細分化、
Sus4→ドミナントへの進行、II-7/Vなどが考えられます。

これらは派生的では有りますが、パッと聴き響きが異なるので、
響きを記憶するという意味では別個で考えた方が良いかと思われます。

要するに、和音として、異なる響きがするものは、
その特徴を捉えて別個に聴き取りが出来るので、分けて考えるというわけです。

しかし、いきなり全ての和音を網羅しようとすると量が多過ぎて途中で混乱するので
少しずつ増やしていく事を推奨し、ここでは一旦省いています。


そうすると、

1.I△7,II-7,III-7,IV△7,V7,VI-7,VIIφ

2.I7→IV△7,II7→V7,III7→VI-7,IV#7→VII-7,VI7→II-7,VII7→III-7

3.IV-7,IIφ

4.VI♭△7、VII♭△7、III♭△7、II♭△7、V♭△7

といった23種類の和音が考えられます。


これを仮に、Cメジャーキーのコードで置き換えると、

1.C△7,D-7,E-7,F△7,G7,A-7,Bφ

2.C7→F△7,D7→G7,E7→A-7,F#7→B-7,A7→D-7,B7→E-7

3.F-7,Dφ

4.A♭△7,B♭△7,E♭△7,D♭△7,G♭△7

というコードネームに置き換えられます。


これで、Cメジャーキーの『固有和音』・大元の『借用和音』を示すコードが全て出てきました。

さて、これを、どうするのか?

全て、弾きます\(^o^)/

そして、一日一回、全て書くと良いかも知れません(記入シートのひな形をデータで作っておいて)。


で、更に、全ての調でこれを弾いて行きます。

例えば、Cのメジャーキーで弾き終わったら、次はGメジャーキーで弾きます。


Gメジャーキーで上記の内容をコードに置き換えると、

1.G△7,A-7,B-7,C△7,D7,E-7,F#φ

2.G7→C△7,A7→D7,B7→E-7,C#7→F#-7,E7→A-7,F#7→B-7

3.C-7,Aφ

4.E♭△7,F△7,A♭△7,B♭△7,D♭△7


という事になります。


で、同じ作業を、
Dメジャー→Aメジャー→Eメジャー→Bメジャー→G♭メジャー、
D♭メジャー→A♭メジャー→E♭メジャー→B♭メジャー→Fメジャー
と、五度圏に沿って全ての調で弾いて一周します。

しかし、
和声機能を無視して単純にコードネームだけを弾いて進んでいくと気持ち悪いので
ある程度コード進行として成り立つ形で弾いていく事が推奨です。
耳も変な癖がついてしまうので(^^;)

いずれにしろ、一度でもその和音を弾けば、次に進んでOKです。


これで最後まで行くと、
12調分の全ての固有和音・借用和音を弾き、聴き、コードネームにするとどうなるのかを
体験した事になります。

最初は慣れないので、3時間~5時間くらい掛かりますが
慣れてくると1時間程度で一周出来ます。

これを毎日繰り返していると、
段々と、コードネームと調性、和声度数が頭の中で一致して来たり
聴こえて来たハーモニーが、何度の和音なのかが解る様になって来ます。

一週間程繰り返すだけでも、劇的な変化が期待出来ます。
余りサボっていると鈍ってきますが、
日常生活でいかに気を付けて音を聴くかという事が出来れば
能力は余り訛りません。

三ヶ月程度続ければ、完璧だと思います。


また、慣れないうちは途中でわけが判らなくなって中断せざるを得なくなる可能性があるので
はじめは固有和音のみ、
慣れてきたらドミナントまでやっている、
慣れてきたら同主短調の和音も入れてみる、
慣れてきたらサブドミナントも入れてみる、
という形で、段々と増やしていくと良いと思います。

これが出来る様になると、
冒頭に書いた様な、様々な能力が身に付き、
その後のハーモニーのトレーニングの成長率も劇的に向上します。

頭の中でもネットワークが出来、
調性と和音を意識するだけで、それがどのコードになるのかが瞬時に解る様になります。

更に、転調の連続の中でも、今どの調に居るのかが見失いにくくなります。

別の記事で紹介する「共通音の練習」をこなすと、調性が迷子になる事はほぼ無くなります。
というか、むしろ、「今どの調性に居るのか」を能動的に決定することが出来る様になります。

また、鍵盤で全てのハーモニーを弾けるということは
全ての調性で全ての和音を押さえられるという事なので
キーボードプレイや即興演奏、ジャズ・ピアノを弾く力にもなって行きます。

先日の記事で書いた、
『同じハーモニーでも、脳は様々な情報処理の仕方をしている』という考え方で行くと
ハーモニーの勉強というのは、弾く事だけではなく、
紙に書いて頭で情報を結び付けるという事も効果的だと思います。

だから、
調性ごとに和声度数とコードネームを12調分書く練習を一日1回でも行うと
連動して、弾く練習も、練習速度・習得速度共に速くなるかも知れません。


弾く練習は、
コード別の掴み方やボイシングが身に付いていないと中々難しいと思いますが
身体というのは意外と覚えるのが速く
全く慣れていない事でも、一ヶ月でも繰り返すと完全に弾ける様になります。

このように、
音楽の練習は、体系立ったメニューの上で反復練習して行けば
意外と高度な能力がスピーディーに身に付く可能性が有ります。

今回紹介したのは、いわゆる「基礎力」の練習です。

これが出来る様になる事で、作曲のハーモニーに関する部分は劇的に速くなりますが
これ単体では作曲そのものが出来る様になるわけでは有りません。
しかし、作曲行為の質・速度共に、劇的に向上させる効果が有ります。


コードに関しては、
上記の組み合わせを全調で弾くと
実は252通り有るのですが
これは多いともたった252通りとも取れるかも知れません。

というのも、
252通り覚えるだけで、冒頭に挙げた様々な恩恵が得られるわけです。

英単語を252個覚えるのと同じか、ヘタしたらそれよりも楽かも知れません。

英単語を10000個覚えるのと同じ様に、
こういった順列組み合わせを10000個覚えると
音楽に関しては、かなりのエキスパートのレベルになれているかと思われます。


ちなみに、ドミナントの代理コード、Sus4、II-7/V、ツーファイブを含めると、

5.II♭7→I△7,III♭7→II-7,IV7→III-7,V♭7→IV△7,VI♭7→V7,VII♭7→VI-7,I7→VII-7

6.I7Sus4→I7→IV△7,II7Sus4→II7→V7,III7Sus4→III7→VI-7,IV#7Sus4→IV#7→VII-7,VI7Sus4→VI7→II-7,VII7Sus4→VII7→III-7

7.V-7/I→I7→IV△7,VI-7/II→II7→V7,VIIφ/III→III7→VI-7,I#φ/IV#→IV#7→VII-7,III-7/VI→VI7→II-7,IV#φ/VII→VII7→III-7

8.V-7→I7→IV△7,VI-7→II7→V7,VIIφ→III7→VI-7,I#φ→IV#7→VII-7,IIIφ→VI7→II-7,IV#φ→VII7→III-7

というとてつもない量になっていってしまいます\(^o^)/

でも、Sus4サウンドやII-7/Vサウンド、ツーファイブのφのサウンドは
やはり特有の響きが有るので、トレーニング出来ると良いかも知れません。

ここまで来ると、612通りになりますが、
これが出来るだけで、全ての基本的なハーモニーを聴けて、
どの調性でも弾けて書ける様になると考えると、安いものかも知れません。


とにかく大切なのは、

・一つ一つの異なったハーモニーがどんな響きに聴こえるのかを記憶する
・一つ一つの異なったハーモニーはそれぞれの調性上でどんなコードになるのかを記憶する

の二つのポイントです。


この様な調子で、
様々な基礎練の紹介をして行きたいと思います。

テンションを含んだハーモニーの聴き取りや掴み方に関しては
また別の記事で紹介したいと思います。
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by prerustle | 2014-06-22 03:14 | 作曲・基礎練習の紹介